性教育指導の目指すところと注意点

1.自分の性やからだとその発達を、科学的に理解する
・生命誕生・育児などの指導が母性賛美につながらないようにする。
・生命の連続性などの指導が、家父長制の肯定にならないようにする。
・生命尊重などの指導が、産む・産まない・産めないなど、女性のさまざまな選択の否定にならないように。

2.ジェンダー平等、人権の視点に立つ
・性の特性と協調の指導が、性別役割分業の肯定にならないようにする。
・女性・同性愛者・障がい者など、弱者・少数者の人権を意識できるようにする。
・多様性を尊重する。

3.四つの自立―精神的・経済的・生活的・性的自立を目指す
・自分の性を肯定的にとらえることができるようにする。
・生き方を選びとるための判断力、自己決定能力が身につくようにする。
精神的自立:周囲の意見に惑わされず、はっきりとした自分の考えを持つ。お互いに精神的に依存せず、自立した個と個の共同生活を考えられるようにする。
経済的自立:自分の生活費は自分で働いて得る。
生活的自立:炊事・洗濯・掃除など、自分の身の回りのことは自分でできるように。
性的自立:自分のからだと心のことをよく知って、お互いの人権としての性を尊重できるようにする。